医局員コラム
EADC 2014 3rd East Asia Dermatology Congress
President: Hee Chul Eun (韓国 ソウル大学教授)
Chikako Nishigori (日本 神戸大学教授)
Jie Zheng (中国 上海交通大学教授)
Venue: ICC Jeju
Date: 2014. 9. 24-26
大阪大学大学院医学系研究科
情報統合医学皮膚科学
教授 片山一朗


2012年の北京での第2回大会に引き続き、今回神戸大学の錦織教授が日本側の代表を務められた、韓国済州島での第3回EADCに参加した。錦織教授は9月初めのシンガポールの国際色素細胞学会、アルゼンチンでの学会から連続しての要職をつとめられ、さぞかしお疲れと心配していたが、開会式での挨拶や女子学生のアンケートをもとにした日本での女性医師サポート体制の現状に関する、教育講演など立派に勤められ、最終日は晴れ晴れとしたお姿を拝見した。事務局長を努められた永井先生共々ご苦労様でした。

岩月教授、張教授(北京大学)と懇親会にて

 懇親会は2日目の夜に行われ、特別に参加されていた慈恵医大名誉教授の新村眞人先生が「今の3国間の歴史的な現実が日中韓の皮膚科医の協力で改善される事を心より願う」という素晴らしいスピーチをされ、大きな拍手が送られた。私も多くの知人に会う機会があり、多いに素晴らしい会を楽しませて頂いた。

済州島の民族舞踊


4,000年前に済州島の祖先にあたる3人の神人が現れたという伝説の三姓穴(雨が降ろうと、雪が降ろうと、一年中水がたまったり、雪が積もったりすることもないという不思議な穴)

 大阪大学からは種村先生がメラノーマ、白斑に関する2題の教育講演をされたが、立派な内容で、多くの質問を受けられていた。以前の日韓、日中学会では参加者が座長と発表の施設の先生のみというセッションが多かったが、前回の北京での大会から様変わりし、特に中国の先生方の熱心さが目についた大会でもあった。私が座長を努めた皮膚腫瘍の教育コースでも虎ノ門病院の大原先生などに活発な質問があった。また谷先生は少量ゲムシタビンが著効した毛包性Mycosis fungoidesの症例報告と座長、楊先生は皮膚の線維化に関わるデコリンに関する最新の知見を発表された。
 種村先生が同じセッションで発表された釜山東亜大学(Dong-A Universityの金(Ki-Ho Kim) 教授から韓国、日本、中国で東アジアでの白斑研究の組織を作ろうとの提案があり、来年の韓国での皮膚科学会に連動して第一回の研究会を開催しようとのコンセンサスが得られた。9月のシンガポールの大会でも日本で白斑の学会組織を作ってはとの提案がボルドー大学のTAIEB教授からあり、昨今の白斑研究の盛り上がりを感じさせるキックオフミーテイングであった。


韓国からはChul Jong Park (Chasolic Univ. 教授)、 Seung Chul Lee (Chonnamu National Univ Hosp教授)など白斑研究の主要メンバーが参加され、中国からも、北京、上海、香港などの大学から5人先生が参加された。

 なおRADCは以前からあった日韓皮膚科学会と日中皮膚科学会が発展的に合同化した学会で2010年、第一回大会が 古江増隆九大教授を会頭として博多で開催され、北京に引き続き今回が3回目になる。アジア地域の合同学会はAsian Dermatological Congress (アジア全体), Regional Meeting of Dermatology(環太平洋地域)など他にもいくつかあるが、今大会には800人近い参加者があり、日本からは100人前後の参加があったそうである。次回は2016年、日本がHostとなり、浦安で開催される。

大阪大学大学院医学系研究科教授 片山一朗
平成26年9月30日掲載