医局員コラム

第25回日本色素細胞学会学術大会を終えて 事務局長
種村 篤
 11月16日―17日大阪大学吹田キャンパス内銀杏会館にて、片山一朗会頭の第25回日本色素細胞学会学術大会を大阪大学皮膚科主催でとり行いました。今回初めて事務局長として学会に関わらせて頂き、まず無事終えたことにホッとしています。また、大会全体を通じて、予想をはるかに上回る貴重な経験をさせて頂きました。

Special session:Leukoderma induced by rhododendrol-containing cosmetics

昨年11月長浜バイオ大学での総会にて、今年度の大会チラシをお見せたところから事務局の仕事は始まっていました。学会予算組み・海外招待先生の大阪滞在及びフライトスケジュールの交渉・展示企業探し・理事懇親会の準備・移動手段の確保・大会当日の役割分担、、、とにかく多くの事前段取りがありました。私が入局したH9年以降、大阪大学皮膚科が主催した全国レベルの学会は、前吉川邦彦教授が会頭をされた第97回日本皮膚科学会総会、しばらく経過し、現片山一朗教授が会頭の第109回日本皮膚科学会総会、第36回皮膚脈管膠原病研究会、第24回日本アレルギー学会春季臨床大会などがありましたが、ほとんど傍らから見ていた(と言ったら語弊がありますが、他の先生方が尽力されていました)状態でした。しかし、今回は立場上そういう訳にもいかず、「色素細胞をキーワードとした臨床と基礎研究の調和融合した本学会」に相応しく、まさに色素細胞研究による社会貢献を目指した学術大会の開催を行えればと願っていました。昨年S教授より、「この学会は、heartwarming、economy、encouragementを大事にした学会であり、温かい先輩たちばかりだから、安心して自分たち手作りの学会を開いてください」と言って頂いたのが非常に印象的でした。結果的に、ホームページ・プログラム作りから、受付・照明・途中不足したお弁当の買い出しまで、文字通り大阪大学皮膚科手作りの大会であったような気がしております。一方、英語発表の推奨に加え、日本以外にアメリカ・フランス・シンガポールからの発表もあり、一瞬海外での学会?という錯覚を起こしてしまいました。その中で、特別セッションにて自分も発表させて頂いた化粧品関連白斑について、これまで得られた病態解析情報を生かしさらに本質に迫ると同時に、未だ寛解していない方へ今後有効な治療法の提案が出来ればと思っています。
最後に、もちろんこの大会開催に関わって頂いた全ての方々のご支援・ご助言が不可欠であったことは言うまでもありません。


ランチョンセミナー1
Melanoma Research:Epigenetic Aberrations during Melanoma Progression in Tumors and Blood.
Prof.Dave S Hoon (John Wayne Cancer Institute)


ランチョンセミナー2
「尋常性白斑の病態と治療」 塚本克彦先生(山梨中央病院)


筆者(向かって左)と金田安史医学部長(中央)、Dave S Hoon教授(右)


片山一朗会頭(向かって左)と運営事務局スタッフ

平成25年(2013)12月2日掲載